散歩しながら聴いてるもの

散歩しながら聴いてるもの
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83散歩を趣味にするようになって以来、歩きながら何かを聴くのが当たり前になった。

例えばFACESやJIMMY CLIFのライブ盤なんて外で聴くと数倍気持ちいいし、SWINGを聴きながら歩くと少しSTOMPしてしまう。

 

しかし、最近なんだか音楽をあまり聴いてない。中学生の時からレコード収集をはじめ、音楽好きを自称していたのだが、ここのところ聴く時間が減って来ているかも知れない。勿論、週に何枚かは今でも買うし、中古屋は覗くけれど、「歩いてる時もずっと音楽漬け」みたいな感じでは無い。何故か。その分「話芸能」を聴いているからだ。

 

落語が好き、どちらかと言うと落語CDが好き、という話は以前書いた。寄席の空気や生で味わう落語の雰囲気はそれは楽しいものだが、散歩しながら季節の噺を聴くというのもなかなかに特別なものである。今の時期なら「青菜」「酢豆腐」「千両みかん」なんかか。草木の色や街の匂い、嗅覚とか触覚とかとともに季節を味わうのが心地良いのだ。

 

ラジオ番組のポッドキャストを聴くのも良い。知らない地方の番組や普段聴きそうにない番組のポッドキャストをあさって、面白いのを探し出すのが楽しい。大好きな大工哲弘さんがジンタの歴史を語る番組があったり、サメドル林さやか様を初めて知ったのもFM福岡の番組のポッドキャストだった。

 

小林秀雄や吉本隆明、開高健といった文学者の講演CDは、数こそ少ないものの聴衆との対話という文字通りライブ感を楽しめる。困ったり止まったりうわずったり考えたりと、文章に触れた時には機関車のように力強い人間だと思った著作者たちの「立ち止まって思考する」姿が見れるのが嬉しい。

 

落語からの流れか浪曲を聴いていた時期もあった。元々お笑い浪曲チーム、例えば玉川カルテットや宮川左近ショーなんかが好きだったので一度じっくり聴いてみようといくつかチャレンジしてみた。これに関しては、うーん悪くないんだけど全体的に暗いのが多いですね。もっと痛快なイメージがあったんだけども。「紀伊国屋文左衛門」なんかは面白かったです。

 

で、最近はずっと朗読CDを聴いている。幸田露伴の五重塔や中島敦の李陵、泉鏡花の高野聖なんかを聴きながらてくてくと歩いてると、目の前の交差点やビル街が明治の町並みや中国の大河や妖怪の住む山奥に思えてくる。

 

山村<狐>修氏の「遅読のすすめ」にもあるように我々はどうしても「早く」読んでしまう。ゆっくり読もうゆっくり読もうと思っても目は次の行を探している。朗読を聴く事で、やっと書き手の望むテンポで文学に触れる事が出来る。のかも。

 

「音楽」ももちろん楽しいですが「話楽」もとてもグルービーでスリリングですよ。

 

 

 

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